良かれと思って「水のガブ飲み」してませんか?実は損しているかもしれない【水中毒】のお話
こんにちは。医療法人岡本クリニックです。
突然ですが、皆様は毎日どれくらいのお水を飲んでいますか?
テレビやSNSで「モデルの〇〇さんは毎日水を4リットル飲んでいる!」「デトックスのためにとにかく飲もう!」といった情報を見て、「よし、私も今日から水を限界まで飲むぞ!」と、お腹がタプタプになるまで頑張っている方……実は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、適切な水分補給はとても大切です。でも、何事も「やりすぎ」は禁物。
実は、体に良いと思って頑張っているその「水のガブ飲み」、逆に体調を崩す「水中毒(みずちゅうどく)」を引き起こしているかもしれません。今回は、案外知られていない水の飲みすぎリスクについて、ユーモアを交えて解説します。
水中毒ってなに?体が「水浸し」になると起こること
私たちの体は、血液中の塩分(ナトリウム)などのバランスが絶妙に保たれることで、毎日元気に動いています。
そこに「健康のためだから!」と、のども渇いていないのに一日に何リットルもの水を無理やり流し込むとどうなるでしょうか?
……そうです、体の中が「薄まりすぎたカルピス」のような状態になってしまうのです。これを医療用語で「低ナトリウム血症(水中毒)」と呼びます。
「最近、健康のために水をたくさん飲んでいるのに、なぜか体調がパッとしないな……」という方、以下のような「水浸しサイン」が出ていませんか?
夕方になると靴がきつい(むくみ)
なぜか体がいつもだるい、重い
頭痛やめまいがする
さっきトイレに行ったのに、もう行きたい(頻尿)
良かれと思って飲んだ水で、体が悲鳴を上げているとしたら、ちょっと切ないですよね。
水分量は「一律〇リットル」と決めつけないで!
当院の泌尿器科にも、「最近、異常にトイレが近くて……重い病気でしょうか?」と、とても不安そうな顔でご相談に来られる患者様がいらっしゃいます。詳しくお話を伺ってみると、
「体に良いと信じて、毎日ノルマのように2リットルのペットボトルを2本空けていました!」
というオチであるケースが、実は「あるある」なのです。
この場合、病気ではなく、単に「入れた分(水)が、そのまま正直に出ているだけ」。
大切なのは、「飲む量をガチガチに数字で決めてしまわないこと」です。
人間の体が必要とする水分量は、「季節」や「生活環境」によって全く変わります。
夏場や、スポーツをして汗を大量にかいた時
冬場、暖房の効いたオフィスで一日中デスクワークをしている時
この2つが同じ水分量で良いはずがありませんよね。汗をかかない環境なのに「毎日〇リットル飲むのが正解」と義務感だけで飲み続けるのは、膀胱や腎臓をノンストップで働かせるブラック労働に追い込んでしまいます。
【水も、受診のハードルも「ほどよく」が一番】
結論として、水は「今の自分の環境(季節や運動量)に合わせて、のどが渇いたら、こまめに美味しく飲む」のが一番体に優しいのです。数字のノルマはいりません。まずは明日から、ご自身の「のどの渇き」と相談してみてくださいね。
ただ、「水分量を調整してみたけれど、やっぱりトイレが近い」「急に我慢できないほどの尿意が襲ってくる」という場合は、水のせいではなく、本当に膀胱のSOS(過活動膀胱など)の可能性もあります。
泌尿器科への受診は少し恥ずかしいと感じるかもしれませんが、そこはどうぞご安心ください。当院には数少ない女性泌尿器科専門医である岡本華奈医師も在籍しており、プライバシーに十分配慮した「お悩みを話しやすい環境」でお待ちしております。
体調の引き算も、時には大切です。気になる症状があれば、いつでもお気軽にご相談くださいね。
お問い合わせ