【今週の健康コラム】「痛くない血尿」こそ要注意! 尿潜血を軽んじてはいけない理由
こんにちは、医療法人岡本クリニックです。
当院では毎回、皆様の健康に役立つ情報を発信しています。次回からは「性行為感染症(STI)」について詳しくお話ししていく予定ですが、その前に今週は、最近当院でも診断される方が増えている「膀胱癌(ぼうこうがん)」について、緊急の注意喚起をさせてください。
「おしっこに血が混じったけれど、痛くないから大丈夫」
「健康診断で尿潜血って言われたけれど、元気だから様子を見よう」
もしそう思っている方がいたら、今すぐその考えを変えてください。
実は、「痛みのない血尿」こそが、体に潜む重大なサインなのです。
🚨 最も危険なサイン:無症候性血尿(むしょうこうせいけつにょう)
膀胱炎などの場合、おしっこをする時に「ツンとした痛み」や「残尿感」を伴う血尿が出ることが一般的です。
しかし、膀胱癌の初期症状で最も多いのは、「痛みやその他の症状が全くない、血尿だけが出る状態」です。これを医学用語で無症候性血尿と呼びます。
突然、真っ赤(または茶褐色)なおしっこが出る
痛みが全くない
数日で自然に元のおしっこの色に戻る
「治ったから見守ろう」と放置してしまう方が非常に多いのですが、これが癌の罠です。腫瘍からの出血は出たり止まったりを繰り返すため、見た目がキレイに戻っても、膀胱の中の病気が消えたわけではありません。
🔍 「尿潜血(にょうせんけつ)」を軽んじてはいけない
目で見ても分からないけれど、顕微鏡レベルで尿に血が混じっている状態を「尿潜血」と言います。健康診断の尿検査で「要精密検査」や「再検査」の判定が出た経験はありませんか?
「自覚症状がないから」「疲れのせいだろう」と、そのまま放置してしまうケースが後を絶ちません。
尿潜血の陰には、以下のような病気が隠れている可能性があります。
膀胱癌などの悪性腫瘍
尿路結石
腎臓の病気(慢性腎炎など)
確かに、検査の結果「特に異常なし(体質的なもの)」となることも多いです。しかし、万が一「膀胱癌」だった場合、放置すればするほど癌は根深く進行し、治療が難しくなってしまいます。「ただの尿潜血」と軽んずることなく、判定が出たら必ず泌尿器科を受診してください。
💡 膀胱癌のリスクが高いのはどんな人?
膀胱癌は、特に以下のような方に多く見られます。
50代以上の男性(女性の数倍多いとされています)
喫煙歴のある方(タバコは膀胱癌の最大の危険因子です)
仕事で化学薬品や染料を扱っていた方
もちろん、これらに当てはまらない若い世代や女性にも起こる病気です。「自分は大丈夫」という思い込みは禁物です。
🏥 当院から皆様へのお願い
血尿や尿潜血は、体が発信している「最初の、そして最大のSOS」です。
当院では、患者様の負担が少ない尿検査や超音波(エコー)検査などを用いて、また必要に応じて膀胱鏡など、速やかに原因を調べる体制を整えています。
一度でも目で見て分かる血尿が出た
健診で「尿潜血」を指摘されたが、まだ病院に行っていない
これらに該当する方は、痛みがなくても、すぐに元に戻っても、決して自己判断で放置せず、当院へお気軽にご相談ください。「何もなければそれで安心」です。大切な体を守るために、早めの受診をお待ちしております。
次回予告
次回からは、デリケートだけど誰にでも関係のある「性行為感染症(STI)」について、数回に分けて分かりやすく解説していきます。正しい知識を持って予防・早期発見につなげましょう。ぜひご覧ください。
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