【がん検診コラム③】健診の「尿潜血」や「エコー」で見つかる、ひそかな「腎がん・腎盂尿管がん」
皆様、こんにちは。医療法人岡本クリニックです。
悪性腫瘍(がん)シリーズの最終回となる第3回目は、「腎(じん)がん」および「腎盂(じんう)・尿管がん」についてです。
お腹の深いところにある臓器のため、かつては発見が難しいがんでしたが、現代では健康診断や人間ドックをきっかけに見つかるケースが劇的に増えています。
腎がん・腎盂尿管がんとは?
背中側の腰の上あたりに左右1つずつある、ソラマメのような形をした臓器が「腎臓(じんぞう)」です。ここで作られた尿が集まる場所を「腎盂(じんう)」、そこから膀胱へと尿を送るくだを「尿管」と呼びます。
腎がん:尿を作る「腎実質」という部分にできるがんです。
腎盂・尿管がん:尿の通り道の粘膜にできるがんで、性質としては第2回の「膀胱がん」に近い仲間です。
どちらも50代〜70代に多く、やはり男性に多い傾向があります。肥満や高血圧、そして喫煙がリスクを高める原因として知られています。
現代のトレンドは「たまたま見つかる(偶発がん)」
これらのがんも、初期症状はほとんどありません。
かつては「お腹のしこり」「脇腹の痛み」「目に見える血尿」という3大症状が出てから見つかることが多かったのですが、現代では状況が変わりました。
現在、腎がんの多くは、会社の健康診断や他の病気の検査で「たまたま超音波(エコー)検査やCTを撮ったら見つかった」というケース(偶発がん)が半数以上を占めています。
また、腎盂・尿管がんは、健康診断の尿検査で「尿潜血(目には見えない微量な血)」を指摘されて精密検査をした結果、見つかることがあります。
定期的な健康診断が最大の予防策
お腹の奥深くにあるがんだからこそ、「年に1回の健康診断」が何よりも強力な網の目になります。
尿検査で「尿潜血」が出た
腹部超音波(エコー)検査で「腎腫瘍の疑い」や「腎盂の拡張(水腎症)」を指摘された
これらは「異常なし」とスルーせず、必ず泌尿器科の専門外来で精密検査を受けてください。早期の小さな腎がんであれば、部分的に切除する手術や低侵襲な治療を選択でき、予後(治療後の経過)も比較的良好です。
当院からのメッセージ(連載のまとめ)
全3回にわたり、前立腺がん、膀胱がん、そして、腎がんと腎盂・尿管がんについてお伝えしてきました。
泌尿器科のがんに共通して言えることは、「早期に発見できれば、十分に治せる時代になっている」ということです。
そのためには、50歳を過ぎたら「PSA検査」を受けること、健診の「尿潜血」を放置しないこと、そして「1度でも血尿が出たらすぐ受診すること」が極めて大切です。
「どこに相談していいかわからない」という小さな不安や、健康診断の再検査の紙をお持ちの方は、どうぞお気軽に当院へお越しください。皆様の健康な毎日を、これからも全力でサポートいたします。
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