【がん検診コラム①】初期はほぼ無症状。50歳を過ぎたら知っておきたい「前立腺がん」とPSA検査
皆様、こんにちは。医療法人岡本クリニックです。
今回から数回にわたり、泌尿器科で遭遇することの多い「悪性腫瘍(がん)」について、正しい知識と早期発見の大切さをお伝えする連載をスタートします。
第1回目は、日本の男性の間で近年、罹患(りかん)者数が非常に増えている「前立腺(ぜんりつせん)がん」です。
前立腺がんは、早期に発見すれば比較的治りやすいがんと言われていますが、最大のネックは「初期にはまったく症状がない」という点にあります。
前立腺がんとは?なぜ増えている?
前立腺は、男性の膀胱のすぐ下にあり、尿道を取り囲むように存在する栗の実ほどの大きさの器官です。ここに発生するがんが前立腺がんです。
近年、日本で前立腺がんが急増している背景には、「高齢化」と食生活の欧米化などの「環境の変化」、そして検査技術の普及が挙げられます。特に50歳を過ぎたあたりから発症するリスクが高くなるため、中高年男性にとって決して他人事ではない病気です。
「症状がない」のが最大の特徴
多くのがんは進行すると痛みを伴いますが、前立腺がんは初期の段階では自覚症状がほぼゼロです。
進行してがんが大きくなると、尿道を圧迫して以下のような症状が出ることがあります。
尿が出にくい、勢いがない
夜間に何度もトイレに起きる
尿や精液に血が混じる
これらは「前立腺肥大症」の症状と非常によく似ています。また、「年をとったせいかな」と見過ごされてしまうことも多いため、症状を基準に早期発見することは極めて困難です。
早期発見のカギは、1滴の採血でわかる「PSA検査」
症状がない前立腺がんを早期に見つける唯一の方法、それが「PSA検査」です。
健康診断のオプションや、当院の血液検査で簡単に調べることができます。
PSAとは:前立腺で作られる特有のタンパク質です。前立腺にがんや炎症があると、血液中にこの数値が漏れ出して高くなります。
検査方法:通常の健康診断と同じ、腕からの簡単な採血のみです。
PSA値が高いからといって必ずしも「がん」とは限りませんが、精密検査を行うべきかどうかの非常に重要な指標になります。早期に発見できれば、ホルモン治療以外にも手術や放射線治療などで根治を目指すことが十分に可能です。
当院からのメッセージ
前立腺がんは、進行が比較的緩やかなケースが多いですが、放置すれば骨などに転移して激しい痛みを引き起こすこともあります。
「自分は尿のトラブルもないし元気だから大丈夫」と思わずに、50歳を過ぎたら年に1回はPSA検査を受けることをおすすめします。会社の健康診断の項目に入っていない場合でも、当院の受診時に採血で追加することが可能です。大切な健康を守るため、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
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